Ari t Hart Fly Reels Design

釣りをやらない人にこのデザインは奇抜だ!とかイケてる!!なんて言っても意味わからないし、そもそもリールってなんだって話ですよね。まあ、フライフィッシングなんてみんなカッコつけて言ってるけど日本の、それもほとんどの渓流で毛針を使っての魚釣りするならテンカラ*釣りでいいですよ。それの方が釣れますよ。かのイヴォンシュイナード*もテンカラ竿ラインナップしてるくらい、つまりフライフィッシングに(毛針釣)リールなんて本当はあまり必要ないのかもしれない。でもサオの下側にぶら下がってないと落ち着かない人もいるわけで。それはくるまとおんなじ。別にサーキットでレースするわけでもないのだからスポーツカーやレーシングカーは無駄だしあぶないし要らないよね?そんな無駄に速いくるま不必要だよね、、とはならないわけで。

まあ言ってるじぶん自身、くるまも釣りも完璧そっちのカテゴリーに分類されます。

手前よりAR1,ARAS,REMCO,ARAS

オランダ人デザイナーのつくる(ご存命ですがいまはつくってません) Ari t Hartアリハートさんがデザインをおこして、みずからの手でつくる。優れたデザイナーでありイノベーターでもある。あった(少なくともこの世界では)。

彼の作品は、世界中に数多くのコレクターを生み出し、今もなお熱狂させつづけそして、かれらの人生を狂わせている。そんなじぶんも3度目かのマイブーム突入中(フィールドで使うのが、ですよ)

数あるラインナップのなかでも彼の代表作的なものがオフセットされたシリーズ。REMCOやARASそしてAR Serise 釣りのリール”只の糸巻き”なのにこれまた MOMA®  Permanent Collection.  となっており冒頭の釣りに興味がない人にも評価?された珍しい釣り道具”只の糸巻き”なのです。

なんでオフセットされぶら下がるのか?普通は真下にぶら下がるでしょ? はい、そんな話していたらカテ違いの釣りブログになるのでやめておきますが一般的な考えとしてですけど、レーシングカーで例えるならばフロントエンジンやリアエンジンよりミッドのエンジンの方が運動性能は高い(といわれている)そんなような事です。そんな雑な説明わかんないって?? わからない人は釣り場でもサーキットでもみっちりおしえますので連絡ください(笑)

時計1時より ARAS → AR → TRIANGLE 1 ”OPAL FINISH”

そんな中でも特に個性的なカラー、いわゆるコレクターが欲しがる希少なカラーがあるんですね。こちらのグレーカラー、”オパール”とか”オパライズドフィニッシュ”とかいうんですよ。めんどくさいですねー、、コレクターって。ちなみにこの塗装はそのむかしフリップス社の開発した特殊塗料なんだそうです。一応この塗装にすることに理由がある(らしい)のです。

その1 :塗装皮膜が厚く岩に当てても傷つきにくい(いやいや野外で使うんだから傷つくの当たり前でしょ!←魚が言ってました)

その2:マットグレーなわけだから魚から目立ちにくい(そもそもリールの前にお前の方が目立ちまくってるよ!←こちらも魚が言ってました)

ま、つまり集める理由をあれやこれやと考え続けているんですね。コレクターって(反省)

伝統と革新 綿々とつづく文化があるからこそカウンターカルチャーがうまれる

綿々と繋がっている西洋毛針魚釣史の中で時々このような異端児(カウンター)がとつぜん現れ、旧態然とした思考停止状態の脳みそをガツンと揺さぶり、業界を慌てさせ目覚めさせつつ、こんにちまではふらふらゆらゆらと続き、いまこの時代でも毛針釣は楽しまれています。

Ari Steelhead Reel with Ari Steelhead ReelSeat                                            Rod build by Campanella Fly Rod Co.,Ltd. Made in IWATE
“NIPPON”http://www.campanellafishing.com    ***

釣りなんて釣れない時間の方が多いのだからじっと手を見るよりはかっこいい釣具を眺めた方が精神的にやすまる、、ってもんです。じぶん的には。だいたい日頃の鬱憤やストレスを吐き出す為に釣りに行く!とか、魚をやっつけにいく!なんてヒトは大嫌いだしそもそも魚に失礼とおもう。自然から魚からパワーを戴き、美しい道具に癒される。それ以上何が必要?ってしみじみおもうね。

ほら、あなたももう魚なんて釣れなくても良いな!って気持ちになったでしょう?

左 UDA Rod Hollow with REMCO   右 Per Brandin Quad with Triangle 1

さっきのはなしのつづきだけど左がオフセット。右がバーチカル。ふつうにかんがえてグリップポイントに重量物が近い方が重さを感じにくく振りやすいのだけれど本来フライフィッシングってのは振り子の原理で投げる(うーん、、ちがうな。サオを曲げる、かな)動作をするわけで、あの映画****にもでてくるメトロノームのあの場面、あれと一緒で一番下に重量物がいる方が規則正しいリズムで振りやすいし今度はサオ自体の重さやパワーにも相殺され具合がいい。でもこのリール、振り子の重りにもならないくらい軽いわけです。オフセットしたらなおさら軽い。つまりこのリールには軽く短いサオが具合がいい、ということになります。もちろん最軽量のREMCOのはなししてます。念のため。

そんなわけで使う理由、あつめる理由をおわかりいただけましたでしょうか。

am haunted by waters.

あ、ガラティンも載せたらよかったね💦

See you !

*テンカラ 日本に古くからある釣法。日本の毛針自体は紀元前からあったとされる。

**イヴォン・シュイナード(Yvon Chouinard )アメリカ合衆国。パタゴニアとブラックダイヤモンドを創業。

***Campanella Fly Rods  Made in IWATE NIPPON JAPAN    日本を代表するガレージロッドメイカー。一貫して自社製造にこだわり続け今も岩手県紫波町で作り続けている。

****A River Runs Through It(1992年公開) 原作:マクリーンの川     著者:Norman Maclean

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